引退の日
昔からプロ野球には全く関心が無かったが、6日の横浜-広島戦での佐々岡の引退試合での村田の流儀には、熱いものが込み上がた。
佐々岡の引退試合の登板で村田が前代未聞の本塁打。静まりかえったグランドを村田が泣きながら走り、「打って辛いのは生涯初めてだ」と語った。
引退する佐々木に花道を飾ってあげたい。しかし、佐々岡に対して敬意を証したいからこそ中途半端ではいけない。そんな心境だったと思う。田村のプロとして、そして人としての流儀に久々に感動をもらった。
2007/10/07
憧れ
事務所の2階からは堀内公園が会社の庭の様に見渡せ、こども達を乗せて汽車がのんびり走る。
子供の頃にはまったNゲージ(鉄道模型)とブルートレインで知らぬ間に「隠れ鉄ちゃん」となっていた。
以前から公園を走る汽車の運転手のアルバイトが週一日だけでも出来ないか?と真剣に考えている。個人で軌道を敷いて特注の車両を購入すれば、数千万円は下らないだろう。アルバイトならお金をもらって自ら運転が出来る!これは鉄ちゃんにしか分からないかもしれないが、これはたまらない魅力である。
2007/10/06
デザイン ②
設計依頼の際、お客さんの要望を聞いて時折思うことがある。
それは、「可愛い家にしたい」という要望を言われた時である。確かに可愛い家は若い奥様には憧れであり、夢のマイホームをつくるなら、実現したいと思う気持ちは理解できる。
ただ、少し想像してみて欲しい。当然だがそこに暮らす人は歳を取って行く。例えば、あなたが60歳になった時、あなたはその家は似合っているのだろうか?可愛さを表現すると、時として中途半端になる場合がある為、我々も十分に吟味する必要である。
暮らす方が、心身共により美しく歳を重ねることが出来る家を残したいと私は考えています。
2007/10/02
デザイン
今から20年前、世界トップクラスの住宅先進国である北米の住宅街を初めて見た。ため息をつく程に「どうしてこんなに美しいのだろう」と感じた。
帰国後、その事を日本の設計士に伝えると、「欧米は土地が広いからこんな風に出来る」と言った。しかし、暫くしてその答えは間違っていると確信した。
欧米の設計士の多くは、先人の設計士から受け継がれたデザイン様式をベースとしてそこに少しだけ自分のオリジナリティーを入れる。決して自己流の思いつきのデザインはしない。何故なら売却時にクライアントの財産を大幅に目減りさせてしまう恐れがあるからである。
日本の建築雑誌や家づくり雑誌に掲載されている建物の多くは、奇抜で10年も過ぎれば流行遅れになると予想される根拠の無いデザインの建物が殆どである。その理由として日本の建築士が世界に通用するデザインとその歴史を学んでいないからである。
又、他の要因として戦後の住宅難を解消する為、車の様に住宅をラインで大量に作るシステムに国も全面的に支援して来た。その結果、既に供給過剰となったがラインは可動し続けなければならず、その為、車の様に常に新商品を出し続け、物理的には十分使用可能な建物でもデザイン的に飽きが来ることとなり、消費者の建て替え欲求を煽り続けている。
もし、欲しい家があったとしたら築30年後を想像して欲しい。本当にその家にローンを払い続ける魅力があるか否かを考えてみては如何だろうか?
2007/10/02
オープンハウス
昨日のオープンハウスは、雨天にも関わらず、多くのお客さまにお越し頂き心より感謝。
来場されたアメリカ人の旦那さんからメチャクチャに嬉しい話しを聞いた。「日本に来て13年になるけど、本物を初めて見ました。先日、ショーハウス(モデルハウスを)を見た後、本国のお母さんに安城建築のHPアドレスを教えてあげたら、お母さんも驚いて、お友達にもHPアドレスを教えているそうです」と話してくれた。
私がお手本にしている国の方に認めて頂いたということは、何とも形容し難いが、身震いするほど嬉しかった。「ワールドスタンダード」、世界の人々が見ても「美しくてなつかしい」そんな風に感じて頂ける家をこれからも造っていきたいと思う。
日本の自動車産業は、徹底的に欧米をお手本にし、いよいよ世界一になろうとしている。ここまで来るのに想像を絶する苦労があっただろう。
代わって日本の住宅産業は、欧米と比べて50年遅れているという。それは品質という面では無く、中古住宅となった時の価値を比較した場合の産業自体の貧しさである。一般的に新築購入時より高値で売買されることが当たり前とされる欧米の住宅と築15年もすれば土地の価値しか残らない日本の住宅。日本の家は、品質的には非常に優れているが、「こんな家なら暮らしてみたい」そんな風に思える家が非常に少ないと思う。例えば、横浜や神戸の異人館は古くても入場料を支払ってでも観たいという人が沢山居るという現象と同様のことが、欧米では一般住宅でも極普通におこっている。
2007/10/02
職人のこだわり
現場にて非常に嬉しい光景を見た。休憩時間中に外壁担当の職人たちが集まって仕事の出来栄えや納まりについて語り合っていた。それは、図面では表現出来ない部分の細かな納まりや、装飾等のバランスである。
そんな職人たちを誇りに思う。私が足場に登り、「いい仕事してるわ」と伝えると、とても誇らしげで満足そうな笑顔になった。
職人曰く、「安建の現場は自分の仕事が終わると、携帯カメラで写真を撮って、完成する頃にどうなったのか気になって、また来ゃうんだよなぁ~」と話してくれた。
以前にもお伝えしたが、いい家を造るには、「建築の様式を熟知した設計士」「図面をより造り込み、適切に職人に指示出来る現場監督」「設計士及び現場監督の意図汲み取り、形に出来る職人」「その建物の特性を熟知し、より魅力的に演出するコーディネーター」この4者がチームを組み、志がひとつになった時、最高の作品出来る。
携わる職人たちが誇りを持て仕事をしてくれると、この仕事をしてて本当によかったと思う。
2007/09/26
懐かしさを感じるDNA
数年前に家を建てられた方からこんな話しを聞いた。
「50歳も過ぎ、人生最後の家を数年前に建てました。将来息子が家を建てる時のことを考え、スグに壊せる家をと考えましたが、結局はそこそこの金額になってしまいました」
最近よく聞く話しとして、親が造った家は物理的には十分住める。しかし、若い人はその家を壊したがる。何故だろう?理由はひとつでは無いと思うが、隠れた理由のひとつに私が思い当たることがあった。
それは、親世代が建てた家に「懐かしさが感じられない」からだと思う。誰もが同じ体験をされたことがあると思うが、懐かしさを感じると不思議と心が穏やかになる。そして、そんな感覚を感じられる自分が愛おしくなる。
もし、そんな感覚に浸れる家だったとしたら、その家を壊そうと思うだろうか?住宅会社や住宅雑誌よって刷り込まれた表面的な物質的欲求とは裏腹に、あなたの魂が望んでいることは、実は機能的で便利な家より、あなたの魂が安らげ、充電出来る家かもしれない。
余談だが、数年前あるホーロー看板収集家にお会いした。その方が、興味深い事を言われた。「不思議なんですけどね。ホーロー看板なんて見たことも無い現代の高校生が、このホーロー看板を見て懐かしいと感じると言うんですよ」
この話しを聞いて人は懐かしさを感じるDNAを受け継いでいると確信し、何となく嬉しくなった。
2007/09/07
こんなセールスに気をつけて
モデルハウスに来場されたお客さまから信じられないことを聞いた。
あるフランチャイズ系の大手メーカーの営業マンからのセールスの内容だった。
まだ土地探しをしている状況で、営業マンから「8月中に仮契約をして頂ければ、特別価格にてご提供させて頂きます」「今、購入しないとこんなに損をしますよ!」。
「皆さんそうされています」という駄目押しの一言も。まるでテレビインフォマーシャルの様な消費者心理操作によるセールスだ。
又ある方は、図面が未完成の状態で、「とにかく仮契約だけして下さい」と強く勧められていると聞いた。
建築業者なら、土地の条件や図面により家が変わり、当然コストも変わってくることは知っている。知りながらもとにかく契約を取る為のあの手この手を駆使してくる。消費者が混乱するのも当然である。
家は人生最大の買い物である。これから家づくりをされる方は目先の餌に釣られない様にして頂きたい。
今月限りだったはずの特別値引きのキャンペーンは来月も再来月も続く。
じっくり考えてから家づくりしても決して損はしない。
2007/08/28
真の商人
今、たばこ屋さんの建て替え工事をおこなっている。建て替え工事中、お施主さんの車には自販機用の補充タバコが満載状態。
現場で施主さんの言われた一言に真の商人を感じた。「お店の建て替え中は、倉庫が無いから車が倉庫代わり。でも、炎天下ではタバコが可愛そうだから、少しでも日陰を見付けて駐車するようにしています」
その想いを職人にも伝えたいと思った。
2007/08/24
カナダと日本
カナダと日本との貿易振興のお手伝いをされているカナダ人の方が来社された。日本に来日して既に11年、奥さまが日本人ということもあり非常に流暢な日本語に驚いた。
11年前の冬、来日して初めて暮らしたのが九州の伊万里。勿論、九州でも冬は寒い。仮住まいした家にはカナダの家では当たり前のセントラルヒーティング(全館冷暖房)が無く、朝起きると息が白く外気温とほぼ同じ温度。凍死していなかった事に感謝されたそうだ。
カナダの方から見た日本?について尋ねてみた。
「新しくきれいな車が多いですね。日曜日になるとお父さんが家の前でいつも洗車しているんですね。それはそれでいいのですが、車はピカピカでも家はボロボロ。一般的にカナダ人は車は消却資産と考えています。何故なら中古車になれば必ず値が下がってしまうからです。しかし、家は特例を除いて中古になっても値が下がりません。だから家は資産と考え大切にします」
「それから、日本の住宅デザインはかなり不思議なデザインが多いですね。カナダでは、建築様式(デザインの基本となるもの)があり、その様式に基づいて設計されます。だから、昔も今も美しい街並みになるし、中古でもデザインが古いという感覚はあまりありません」
この話しを聞き、先進国である日本がいつまで経っても豊かさが感じられない最大の要因がそこにあると私も思う。先進国で唯一住宅の価値が下がり続けるのは日本だけのようである。理由は単純明快である。中古住宅でも多くの人々からこんな素敵な家なら暮らしてみたいと感じる家を設計段階から考慮して造るか否かだと思う。
自動車産業は戦後、北米に追いつけ追い越せで、遂に世界一位となりましたが、ある住宅の権威者によると、住宅産業は50年遅れているという。地価の上昇では無く、住宅の価値が上昇した時、真の先進国の仲間入りが出来ると思う。
2007/08/10
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